母乳育児にしたい時にできること4つ

赤ちゃんを育てるなら、「おっぱい?ミルク?」

はじめての母乳育児は不安なことばかり。理想論では完全母乳育児(完母)の人が多いものの、混合育児になったり、粉ミルク育児になったりすることもあります。

赤ちゃんにとって栄養が摂れればいいわけで、ママがのびのびと育児できることが大切です。そして、どちらもメリット・デメリットはあります。

それでも完全母乳育児が推奨される現代、母乳育児にしたい時にできる5つのポイント、粉ミルクを使う時に便利なアイテムを紹介します。

目次

結論:「おっぱいもミルクもどちらも良い」とは?

都市伝説で、赤ちゃんは母乳ではないと健康に育たないと言われます。しかし、それはあくまでも都市伝説。本当ではありません。

結論から先に伝えると「おっぱいもミルクもどちらも良い」。

母乳には栄養がたくさん含まれているので、赤ちゃんにとっても好影響があると言われますが、海外、アメリカなどだとベビーシッターに預けることで早期に社会復帰する女性は粉ミルクを利用することもあります。

日本では「母乳が愛情」、「ミルク育児は手抜き」と言われますが、必ずしもそうではありません。母乳の出る量は体質です。粉ミルクで育児をしていても愛情はきちんとかけられ、母乳の出が少ないからといって愛情が薄いわけではありません。

完全母乳・混合・粉ミルクの違い

母乳育児をしようと思った時、「完全母乳(完母)」、「混合育児」、「完全ミルク(完ミ)育児」の3種類に分けられます。

完全母乳(完母)とは……

赤ちゃん用の粉ミルクを全く使わずに母乳だけで育てること。

混合育児とは……

母乳、粉ミルク、どちらも利用して育児をすること。

完全ミルク(完ミ)育児とは……

母乳を使わずに粉ミルクだけで育てること。

完全母乳は、英語では「Exclusive breastfeeding」と言います。「Exclusive」の和訳は「すべて除外する」「他を入れない」の意味なので、極端な意味を含んでいます。

海外と日本とを比較した時、完全母乳の意味が少し違い、日本では「できるだけ母乳で育てた方がいい」と考える人が多いようです。

母乳のメリット・デメリット

生まれてから母乳だけを飲む赤ちゃんは、特定の病気にかかりにくい説があります。

母乳は赤ちゃんの免疫力を高めます。

特に、赤ちゃんがうまれてすぐ与える母乳「初乳」は高濃度のたんぱく質を含みます。脂肪も少なく、消化もしやすい初乳、飲むことで感染症から身体を守る効果もあるとされる説もあります。

母乳には、ママの乳首に吸い付くことで、あごの筋肉が鍛えられるメリットもあります。

ただ、母乳育児にもデメリットがあります。

・飲んでいる量がわからない

・赤ちゃんのお腹がすきやすいので授乳間隔が短い

・母乳の出が少ないと赤ちゃんが泣く

・乳房や乳頭トラブルが起こることもある

・母体が貧血になることもあり、食べ物に気をつけないといけない

いいことばかりではないと理解しておく必要があります。

粉ミルクのメリット・デメリット

粉ミルク育児にもメリット、デメリットがあります。

粉ミルクのメリットは、ママの授乳負担が減ることです。ママの職場復帰が早い場合にも助かります。夜間授乳を家族に変わってもらえるだけで、ママの負担を軽くすることができます。

ただし、粉ミルクにすることで哺乳瓶や粉ミルク代、おでかけする時にはお湯や水など粉ミルクの材料一式を持っていかなくてはいけないため、荷物が多くなってしまいます。

海外でも、女性が早く社会復帰する場合は粉ミルクや液体ミルクを取り入れて、乗り越えている人が多いようです。

粉ミルクのお出かけ時の持ち物

外出先で粉ミルクを作りたい時、最低でも4つの道具を揃えておく必要があります。

・粉ミルク

・哺乳瓶

・お湯

・湯冷ましの水(ミルク用調整水)

完全母乳ではない人は、ひととおり揃えておく必要があります。粉ミルクを作る時の便利グッズもあるため、粉ミルクを使う時は便利グッズを利用してみましょう。

粉ミルクの便利グッズ1:明治ほほえみ らくらくキューブ

キューブ状の粉ミルクは1個あたり40ml、半分にカットすれば20mlと少量から作ることができます。

スティック状の粉ミルクが売っていますが、スティック状の粉ミルクは1本あたり100ml。100mlでは多いと感じる人、母乳と粉ミルク混合で育児をしている人は、キューブ1個40ml作ることができるキューブミルクは助かります。

粉ミルクの便利グッズ2:グリコアイクレオ 赤ちゃんミルク

常温で飲める液体ミルクです。

母乳に近い栄養成分で、しかも常温で保存しておける商品。非常時用に備えておくのもおすすめです。おでかけ用の調乳セットは重くなりがちですが、液体ミルクがあれば、哺乳瓶に注いで、すぐにミルクをあげることができます。

粉ミルクの便利グッズ3:T-FAL アプレシア エージー・プラス コントロール 電子ケトル

赤ちゃんのミルクを作る時にはお湯が必要です。いつもお湯を沸かすのは大変ですが、ティファールの電子ケトルは早くお湯が沸き、Ag+抗菌素材を使っているため衛生的。

特筆すべきなのは、温度を設定でき、60度~100度まで調整できること。沸騰を待たなくても適温のお湯を使えます。

粉ミルクだけではありません。ママの母乳のためには水分をたっぷり摂らなくてはいけません。そんな時も、すぐにお湯がわきます。

粉ミルクの便利グッズ4:コカ・コーラ い・ろ・は・す 天然水

赤ちゃんのミルクを作る時用の水として人気なのが、「い・ろ・は・す 天然水」。コンビニでもスーパーでも買うことができ、飲みやすい天然水で軟水。

赤ちゃんのミルクにも使えるミネラルウォーターを知っておくことで、赤ちゃんがたっぷり水を飲んだ時にも外出先で調達ができます。

完全母乳にしたい時にできること1:乳管開通方法(乳管開通マッサージ)

赤ちゃんに母乳をあげようと思っても、赤ちゃんが乳首を咥えると「すぐ」母乳が出ることはありません。

乳管の開通方法、いわゆる乳管開通マッサージをしておく必要があります。母乳の出が悪い時も、この乳管開通マッサージは効果的です。

(乳管開通マッサージの方法)

※あらかじめ、コットンにオリーブオイルを含ませて乳首にあて、乳管のかすを取っておく

1.乳輪、乳頭を、親指・人差し指・中指の3本でつまむ

2.つまんでひねり、指を離すことを何度か繰り返します。

この時、痛いと、乳管が詰まっている証拠。繰り返すうちに乳管が開通します。乳管開通マッサージは妊娠中から行うことが必要です。

完全母乳にしたい時にできること2:母乳が出やすい食べ物に気をつける

母乳の出が悪い時、母乳の出がよくなる食べ物もあります。

・炭水化物(米、うどん、パスタ、餅など)

・根菜類(にんじん、だいこん、れんこんなど)

・海藻(わかめ、こんぶなど)

・青菜(ほうれん草や小松菜)

野菜多めで油の使用が少なめのメニューがおすすめです。授乳期は母乳を作るため、水分もたっぷり摂るようにします。胃腸のことを考えて温かいスープがおすすめ。

冷たいドリンクでも、葉酸が多い小松菜やほうれん草を使ったスムージーなどは夏にもぴったりです。

完全母乳にしたい時にできること3:母乳が出にくい食べ物に気をつける

授乳期に控えたい母乳が出にくい食べ物があります。

・揚げ物

・菓子パン

・チョコレート

・トマトやきゅうりなど夏野菜

・コーヒーなどカフェイン

油分や糖分が多い食品は、血液がドロドロになりやすく母乳の質が悪くなります。乳腺炎になりやすくなるため、リスクもあります。

また、夏野菜は身体を冷やすのであまりおすすめされていません。生野菜を食べるなら、小松菜やほうれん草など葉酸を含む野菜がいいでしょう。

また、赤ちゃんはカフェインを消化するまで3日間かかります。コーヒー3杯程度なら授乳には影響が出にくいものの、あまり多すぎるのも問題です。ノンカフェインのドリンクにしておくなど工夫が必要です。

完全母乳にしたい時にできること4:母乳が出ない時は育児相談室や母乳外来

母乳育児をしたい場合、母乳が出ない時には、母乳外来に行ってみてください。

母乳外来とは、退院後の授乳方法や、赤ちゃんの体重増加を確認してくれるもの。

住んでいる地方自治体によって、出産した病院で1ヶ月検診、3ヶ月検診が受けられます。その時に診察も受けられます。ですが、母乳の出が悪い時には、検診を待たずに母乳外来を利用して病院に受診するようにしましょう。

乳腺炎をはじめとした授乳時の悩みのほか、卒乳時のサポートもしてくれます。

混合育児にするタイミング

完全母乳で育てたい気持ちがあったとしても、粉ミルクを足した方がいい場合があります。

赤ちゃんを育てる時、日本では完全母乳育児を推奨されがちです。しかし、ミルクの量が少ないなどする場合、混合育児にした方がいいです。混合育児にするタイミングを見極める必要があります。

<こんな時は混合育児にすることをおすすめ>

・いつまでも授乳時間が決まらない

・30分以上乳首を吸っている

・赤ちゃんの体重が増えていかない

・赤ちゃんの機嫌が悪い(母乳の出が悪い?)

明らかに母乳が足りないなら、完全母乳育児にこだわらず混合にします。

そして、よく言われることが「粉ミルクも悪くない」こと。日本では完全母乳の呪縛がありますが、ノイローゼのようになってしまったら意味がありません。

夜間授乳はミルクにする方法も

赤ちゃんを育てていると、どうしても夜泣きで起こされてしまいます。家族の協力があれば、夜の授乳はミルクにして家族にも授乳を手伝ってもらうことも検討してみましょう。

新米ママの声を聞いていると、赤ちゃんとの生活で、1人の時間が取れない事、ゆっくり眠れないことがストレスに感じるようです。

夜間授乳があるのはいつまでと気が遠くなりそうですが、7ヶ月~8ヶ月になれば、眠る前に授乳をすると夜中に起きない赤ちゃんも多いです。

最後に

母乳育児をしたいと思っていても、母乳が出るかどうかは個人差があります。ママにとってストレスを感じてしまうのはよくありません。

完全母乳にしたい時にできることをやってみて、それでもダメならミルクも飲ませることで、親子ともストレスの少ない育児ができます。

母乳育児でも粉ミルクでの育児でも、ママが笑顔でいることが一番です。夜間授乳を諦めたとたん、気持ちが楽になった口コミもあります。無理して完全母乳育児を目指さなくてもいい気がします。

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