赤ちゃんに絵本の読み聞かせをすると「頭が良くなる」と聞いたことのある人も多いかと思いますが、それは本当でしょうか?
自分の子供の頭が良くなるなら早めにはじめたいものですが、いつから絵本を読み始めるといいのか?どんな効果があるのか気になりますよね。
本記事では筆者の体験を交えつつ、おすすめの絵本や泣く、嫌がる子の対処法をご紹介します!!
いつから絵本を読み始めるのが良いの?
赤ちゃんに絵本の読み聞かせができるのは、3ヶ月頃からと言われています。しかし、読み聞かせ自体は「いつからでも」できます。
いつから絵本を読み聞かせるか迷うものですが、言葉を話せるようになる前に、ぼんやりと視覚情報が発達する赤ちゃん。3ヶ月頃になると首が座りはじめるので、親が抱っこして絵本の読み聞かせができるようになります。
1歳頃になると、言葉を理解してしゃべる力がついてきます。この頃になると話の流れを理解できるようになるので、ストーリー性のある絵本も読めるようになります。
2歳頃になると、指差しやおしゃべりもできるようになり、理解力も高まる時期です。昔話を取り入れてみるのもおすすめです。『大きなかぶ』などのお話を読み聞かせると、おしゃべりしながら読み聞かせができるようになるタイミングです。
図書館での読み聞かせはいつから?
絵本の読み聞かせをしていると、図書館での読み聞かせデビューも考えるようになります。図書館での読み聞かせは2歳頃が目安。しかし、図書館によっては1歳頃から参加できることもあります。
図書館では、ボランティアスタッフによる絵本の読み聞かせ、かみしばい、わらべうたを実施していることがあり、スタンプを集めてプレゼントがもらえたりします。
読み聞かせは、対象者として、2歳・3歳と書かれていることが多く、外出して読み聞かせを楽しむなら2歳が目安。ただし、あくまでも目安です。
読み聞かせは赤ちゃんが対象ですが、保育園・幼稚園に通う未就学児対象の「おはなし会」を開いていることもあります。
口コミを調べると妊娠時から胎教のようにして、読み聞かせを行っているママもいます。いつから始めるのが良いのかは、それぞれのご家庭での考え方もありそうですが、逆にいえば「いつからでも」出来ることがわかります。
絵本を読むとどんな効果があると言われているのか?
絵本の読み聞かせを行うことで「頭が良くなる」と言われていますが、医学的な根拠はありません。ただし、筆者のこれまでの経験から、絵本を一緒に読むことでのメリットは多いと感じています。
ちなみに、小児科オンラインジャーナルでは、
“読み聞かせの効果として、言語理解、発語、情緒的な発達の促進が期待できる”
“人間の脳は3歳までに80%が完成する”
“乳幼児期という重要な時期に様々な刺激が加わることは、お子さんのその先の将来の発達に大きく影響する”
と伝えています。
参考:https://journal.syounika.jp/2019/03/12/storytelling/
立証された根拠はありませんが、絵本を赤ちゃんに読むことに関して複数の論文が出ていることから、医学的な見地からも絵本の読み聞かせをすると「頭が良くなる」と考えられています。
年齢別に読むのがオススメな絵本の種類
赤ちゃんに難しい本を読み聞かせしても飽きてしまうような気がします。そこで、年齢別に読める内容を紹介します。
0歳・1歳の頃……
2歳の頃……
3歳の頃……
このほか、保育園や幼稚園の入園タイミングには入園の絵本、クリスマスにはクリスマスの絵本など、タイミングや季節によっても選べます。
絵本を選ぶのに迷った時には、出版社や書店の絵本の選び方ページを参考にすると選びやすいかもしれません。
オススメの方法として「対象年齢で本をさがす」から、年齢別のおすすめ絵本、おすすめ書籍を検索できます。
福音館書店:https://www.fukuinkan.co.jp/
絵本ナビ:https://www.ehonnavi.net/
クレヨンハウス:https://www.crayonhouse.co.jp/shop/e/eBeh-top/
0歳・1歳で楽しめる絵本のご紹介
絵本の読み聞かせをスタートする0歳、1歳の赤ちゃんが楽しめる絵本を5作品紹介します。2歳以降は、興味のあるたくさんの絵本を選んでみてください。
①『ぴょーん』 まつおかたつひで
かえる、こねこ、いぬが「ぴょーん」と飛ぶ様子が絵本になっています。擬音語が多いので、言葉がわからない赤ちゃんでも楽しむことができます。
「ぴょーん」の言葉で、赤ちゃんを抱き上げると喜びます。かたつむりは「だめか・・・」で、親子一緒に残念がってみてください。
②『あっぷっぷ』中川ひろたか
だるまさん、おさるさん、ぶたさんたちと「にらめっこ」。お母さんとのにらめっこにも勝てるか挑戦。
絵本を読み聞かせすることで、にらめっこのゲームのルールがわかります。
③『おててがでたよ』林明子
赤ちゃんは、お着がえ上手にできるかな。腕が出て、次、足も「すぽん でたー」と、ゆっくりゆっくりお着がえする様子を描いた絵本です。
『はじめてのおつかい』や『こんとあき』などを手がける林明子さん作の絵本。大人も読み聞かせをすることで、ゆったりした気持ちになれる絵本です。
④『やさいさん』tupera tupera
キモかわな野菜さんたちが登場するtuperatuperaの『やさいさん』。
しかけ絵本で、「やさいさんやさいさんだあれ」のページをめくると……。野菜の一部が見えていて、次のページで答え合わせ。小さい子どもでも野菜の名前を覚えることができます。
⑤『サンドイッチサンドイッチ』小西英子
おいしいものが大好きな子供には『サンドイッチサンドイッチ』がオススメです。
トマトにチーズにきゅうり。写実的な野菜などの具が勢揃いします。絵本を参考にして、親子でサンドイッチ作りも楽しそうです。
英語版の『Sandwich! Sandwich!』もあるので、英語学習に興味のあるご家庭では、英語版も読み聞かせしてもいいかもしれません。
【おまけ】乗り物ひみつルポ『新幹線と車両基地』モリナガヨウ
好きな子にはハマる絵本を1冊ご紹介します。
写真みたいに描かれた新幹線、車内の様子を描くほか、車両基地はどのようになっているのか、現地を見るかのように楽しめる絵本。男の子、電車好きな子はハマるはず。大人にも読みごたえのある絵本です。
【体験談】読み聞かせを喜ぶ子と泣く・嫌がる子の対処法
絵本の読み聞かせについて、女児と男児、2人の育児をする筆者の体験談をお届けします!
実は、子供の個性によって、絵本の読み聞かせの好き嫌いは大きく変わります。
私が住む自治体では、「ブックスタート」として1歳になった子供を対象として、図書館から1冊、絵本をプレゼントする事業がありました。そのため、図書館での読み聞かせの目安は1歳頃でした。
お姉ちゃん(女児)は、読み聞かせが大好きで、6ヶ月ごろ自宅で読み聞かせを開始、にこにこ楽しそうだったので1歳未満から図書館の読み聞かせデビューをしました。離乳食講座に参加していた同じ月齢の赤ちゃんが読み聞かせに参加するということもあり、時間があれば参加しました。
顔見知りの子と会うついでに参加できるので、とても気軽。絵本が大好きで、読み聞かせ中は全く泣かず、静かに集中できる本当に育てやすい子でした。
現在、小学生ですが、本が好きで図書館で借りる以外にも、小学校の図書館で本を借りてくる読書家です。授業も一言一句聞き逃さず、テストでも常に上位で、先生からは「優等生」認定をされています。
対して、弟(男児)。読み聞かせをしようと思っても、赤ちゃんの頃から顔を背けます。図書館の読み聞かせに行っても、「泣く・嫌がる」。好きな本は図鑑。1人で黙々と図鑑を読むため、絵本は嫌い。図書館の読み聞かせでも集中力がなく、借りた図鑑を読んでいたりして、母親としてどうしたものかと大変さを感じました。ただ、動物や生物、恐竜の図鑑が好きなので、本自体が嫌いな訳ではないようです。できるだけ好きなものを与えて育てた結果、こちらは、小学生に上がった今は、成績にムラがあります。
決して筆者が読み聞かせをサボったわけではありません。どちらの子も同じように育てていますが、その子の個性によって絵本の読み聞かせの好き嫌いがあります。
体育の教科が好きな子が国語の勉強をさせられても嫌なように、絵本が嫌いな子に対して、無理やり絵本を読み聞かせしているのはよくないと考えています。
絵本を喜ぶ子、読み聞かせを嫌がり泣く子では、対処方法が違うことを育児で体感しています。絵本の読み聞かせをすると頭が良くなると聞いてやってみても、ひどく嫌がるようなら、違うことに目を向けることも大切なのかもしれないと個人的に感じます。その場合、図鑑や映画、かみしばいなど何が好きなのか注意して見て、「好きを伸ばす」ようにしてみると良いかもしれませんね。
最後に
「脳が形成されるのは3歳まで」 そう聞くと、親としては最大限の努力をしてあげたくなります。
実際に絵本の読み聞かせをしてきた親として、いつから始めるのか、どうやってするのかに対しては、「いつからでも」「その子の個性に合わせて」することが一番重要だと感じています。
絵本の読み聞かせは、医学的にも「言語理解、発語、情緒的な発達の促進が期待できる」と言われ、できるだけやってあげたいもの。言葉のシャワーをたくさん降らせてあげて、何に興味があるのかを探り、どんどん吸収させてあげましょう。