ニキーチン教育とは、子どもの自主性に任せて、問題を解決し子どもの潜在能力を引き出す教育方法です。本記事では、ニキーチン教育とは何か、メリットや方法についてご紹介します。
「うちの子は、落ち着きがないし、将来的に不安だ」と感じている方は少なくありません。そんなあなたの子どもにはニキーチン教育が適している可能性があるかもしれません。
ニキーチン教育は子どもの個性を伸ばし、想像力を豊かにしてくれるメリットがあります。
本記事では、ニキーチン教育を検討されている方に向けて、ニキーチン教育のメリットと具体的な方法をお伝えします。ぜひ参考にしてお子様に合っていると感じたら、取り入れてくださいね。
ニキーチン教育とは?
ニキーチン教育とは、7人の子育てを成功させたロシアのニキーチン夫婦が提唱した教育方法です。
ニキーチン教育では、以下の5つのポイントを重視して子どもが課題に取り組み問題を解決していきます。
①比較力
②分析力
③洞察力
④判断力
⑤実行力
ニキーチン夫婦はこの教育方法を実践し、7人の子どもを立派に育て上げたことで、その教育方法が注目されました。
ニキーチン教育の特徴
ニキーチン教育には、以下の特徴があります。
・7歳までに能力を伸ばす
・基本的には自宅で教育をする
・危険を回避しない
・難しいことにチャレンジさせる
一般的には子どもが危険だと感じることは保護者なら回避しようとするでしょう。また、できないことよりもできることから始める、と考えるのが一般的な教育理念です。
しかし、ニキーチン教育では、敢えて子どもに危険な環境を与えて、自分で問題を解決していく能力を育んでいきます。
難しいことを赤ちゃんのうちからやらせることで潜在能力をできるだけ高めていく事が可能であるという考え方の教育方法です。
ニキーチン教育の5つのメリットと注意点
ニキーチン教育を取り入れることには、5つのメリットがあります。
・子どもの好奇心が旺盛になる
・子どもの想像力が豊かになる
・子どもの自分で問題を解決できる能力が高まる
・親子共に信じる力が養われる
・自宅で教育ができる
ニキーチン教育は、敢えて危険な環境に子どもをおく教育方針なので、子どもの好奇心が旺盛になり、想像力も豊かになります。
問題(危険)に遭遇しても、自分で問題を解決していく能力が備わっていくのです。
また、保護者は子どもを見守ることに徹して、決して教えてはいけないのがニキーチン教育。
そのため、親が子どもを信じて見守っていかなければいけませんし、子どもは問題を解決することで、自分を信じる力が備わっていきます。
敢えて、プレスクールや幼稚園などに通わなくても、自宅で教育ができることもニキーチン教育の大きなメリットになるでしょう。
しかし、メリットが多いニキーチン教育ですが注意点があることも事実です。
・子どもが怪我をする可能性がある
・保護者は子どもを見守り続ける必要がある
・道具だけを導入してもニキーチン教育にはならない
子どもに危険な環境を与えるのがニキーチン教育ですので、子どもが危険に遭遇し間違えてしまった場合は怪我をする危険性があります。
保護者はできるだけ専業主婦や専業主夫が望ましく、子どもにつきっきりで大きな事故に繋がらないように目を配る必要性も。
また、ニキーチン教育用の知育玩具がたくさんありますが、道具だけを強制的に子どもに与えてやらせても、ニキーチン教育にはならないことを覚えておきましょう。
大切なことは子どもの自主性に任せること。
そして、強制的にやらせるのではなく、保護者は子どもの好奇心をニキーチン問題に導いていくことが大切です。
ニキーチン教育の対象年齢と年齢別の教育方法
ニキーチン教育では、子どもは身体も脳も7歳までが成長期といわれています。
年齢別の教育方法は特に決まっておらず、できるだけ早い段階から大人と同様の環境に身を任せて、子どもの好奇心をくすぐっていきます。
とはいえ、決まっていないにしても家庭でどのように接していいのか具体的に知りたい方も多いでしょう。
ニキーチン教育で年齢別におすすめの教育方法は以下の通りです。
<ニキーチン教育の年齢別教育方法>
対象年齢 | 取入れたい教育 |
---|---|
0〜1歳 | 小さなものでも身近においておく (敢えて誤飲しそうなものでも遠ざけない) |
1〜2歳 | 公園でブランコや滑り台など危なそうでも好奇心に任せてやらせてみる |
2〜3歳 | 大人用のハサミを使わせてみる |
3〜4歳 | 積み木を自由にやらせてみる (やりたくなければ無理強いしない) |
4〜5歳 | 公園やアスレチックで自由に遊ばせる |
5〜7歳 | 絵合わせや模様作りを自由にやらせてみる 大人同様の生活環境で判断を子供に任せる |
家庭に求められるもの・できること
ニキーチン教育で家庭に求められることは、子どもを助けずに見守りに徹するということです。保護者ができることはただひたすら見守ることです。
たとえ、子どもが出した答えが間違っていて危険だったとしても、敢えて痛い経験をさせることがニキーチン教育の理念になっています。
ですから、例えば幼児が危険な刃物を握ろうとしても、取り上げたりせずに温かい目で見守りましょう。少し手を切ってしまっても、大袈裟に叱ったりはせずに、子どもが出した答えが「痛い」結果を生んだことを子どもに理解してもらってください。
次回同じ環境に遭遇しても次は痛いことを自分で回避できる能力を身につけることができます。
とはいえ、本当に危険な状態に遭遇したら保護者として怪我を回避させることは必要です。
温かい目で子どもを信じて見守りつつも、大怪我や事故になりそうな場合は叱るのではなく、導くようにしましょう。
例えば、ボールを追いかけて危険な道路に出てしまいそうな場合は、「ダメ」などというのではなく、「車が来ているよ」と声がけするのがニキーチン教育です。
もしも本当に車にぶつかりそうだと判断できた場合は保護者として子どもを連れ戻すなどは必要になるでしょう。
危険を放置するのがニキーチン教育だと勘違いされている方もたくさんいますが、そうではありませんので、ご注意ください。
ニキーチン教育にかかる費用
ニキーチン教育にかかる費用は自宅だけで教育するケースと教室に通うケースでは異なりますので、それぞれ見ていきましょう。
《教室に通う場合》
ニキーチン教育はプレスクールや、幼稚園などで取り入れているケースがあります。
例えば、大阪にあるニキーチン教育を取り入れたプレスクールの「ニキーチン積み木の家」では、以下の費用がかかります。
(ただし、下記はあくまでも1例に過ぎませんので、参考費用にしてください。都心の場合は、1.5倍から2倍の費用がかかる教室もあります。)
項目 | 費用 |
---|---|
入会金 | 5,000円 |
年間教材費 | 10,000円 |
月謝 | 10,000円 |
※2022年3月時点
《自宅でニキーチン教育を取り入れる場合》
ニキーチン教育の特徴は自宅で取り入れて教育ができるということです。
ですので、敢えて教室に通わなくても自宅で教育することも可能です。もしも自宅でニキーチン教育を取り入れるなら、0円から教育することができます。
家にある廃材や針金などを利用して、敢えて道具を買わないで積み木や絵あわせなどをさせていく方法なら、無料でニキーチン教育を取り入れていくこともできるでしょう。
最後に
ニキーチン教育を取り入れようと決めたなら、保護者は次の心構えで実践しましょう。
・子どもに口出しせずにやりたいようにやらせる
・危険は回避せずに痛いと感じる程度に危険から子どもを守ること
・子どもからできるだけ目を離さない
ニキーチン教育とは、子どもの好奇心をくすぐり自らの意思で行動を起こし、問題解決を通して子どもの潜在能力を引き出していく教育方法です。
どなたでも自宅で実践できる教育方法ですので、気になった方はぜひ本記事を参考にニキーチン教育を取り入れてくださいね。
子どもの将来に素敵な道が開けるように、できるだけ小さなうちから能力を伸ばしていけるといいですよね。皆様の子育てを応援しています!