個性を伸ばすドルトン教育は日本でも受けられる?費用と受けられる場所を紹介!

ドルトンプラン教育は、子どもの個性に注目し、個性を伸ばして学力を向上させていく教育方法です。

誰にでも得意分野はありますし、苦手分野があります。

杓子定規な教育方法は、子どもの能力を潰しかねないと考えられ、提唱された教育方法です。

ドリトンプラン教育を取り入れた子どもは「自由」と「協同」を学ぶことができると考えられています。

本記事では、ドリトンプラン教育について知りたい方に向けて、日本での実績や費用、教育を受けられる施設などを紹介していきます。

気になった方はぜひ参考にしてくださいね。

目次

ドルトンプラン教育とは

ドルトンプラン教育とは、1908年にアメリカのヘレン・パーカスさんによって提唱された教育方法です。

ドルトンプラン教育は、一人一人の能力と要求に着目し、子どもが100人いれば100人とも能力は違うと考えられ、個人の能力に応じた学習をしていくことが基本的な考え方。

ヘレンパーカスさんによって、1919年にはアメリカのドルトンという町に「子どもの大学」が設立されました。

子どもの能力に応じて興味分野を深堀し、研究していく理念はまさに大学そのものです。

ドルトン教育は幼児から高校生まで一貫して教育していく教育方法です。

ドルトン教育の特徴

ドルトン教育には、以下の2つの原理があります。

①自由の原理・・・子ども一人一人から興味を引き出し、自主性と創造性を育む
②協同の原理・・・人との関わりで社会性と協調性を育む

上記の原理に基づき、以下の3つを柱に教育していきます。

①ハウス
②アサインメント
③ラボラトリー

ハウスとは、家庭的な教室のことで、ハウスにはアドバイザーと呼ばれる担任が配置されます。

担任は、日本のクラスの担任とは役割が異なり、あくまでもアドバイザー的存在。

保護者や専門の先生との連携が円滑に進むようにコーディネートする役割です。

アサインメントとは、子どもの学習意欲を引き出し、勉強の計画をたてて子どもと契約(約束)することです。

アサインメントをすることで、子どもに計画性が備わり、学習意欲が増すと考えられています。

ラボラトリーとは、研究室(実験室)のことです。

子どもが幼児の場合はアドバイザーとともに学習を進めますが、年齢が上がるにつれて、個人の興味・関心に応じた専門の先生が配置され、興味分野を深掘りしていくことが可能。

このようにしてドルトンプラン教育では、子どもの興味・関心などを深く追求し、その子の能力を引き出していく特徴があります。

ドルトンプラン教育の3つのメリットと効果

ドルトンプラン教育を幼児期から取り入れることで、以下の3つのメリットがあります。

・子どもの興味・関心分野を探れる・子どもの個性を伸ばせる・自己管理能力が身に付く

ドルトンプラン教育を幼児期から取り入れることで、子どもの興味・関心分野や得意分野を見つけることに成功します。

幼いうちは習い事などを通して親は自分の子どもにどのような才能があるのかを手探りで探っていくことでしょう。

ですがドルトンプラン教育を取り入れることで、子どもに能力がある分野が探れるのです。

そして子どもの能力のある分野を発掘できた後には、その能力を引き出すように個性を伸ばすことにも成功できます。

アサインメントを取り入れることで、子どもは幼児期から自己管理能力が身に付き、いつまでに何をしていくのかを自分で考えることができるようになるでしょう。

ドルトンプラン教育を取り入れることで、子どもの個性に即した分野で能力を発揮できる大人に成長できる効果があると期待されています。

ドルトンプラン教育の注意点

ドルトンプラン教育には、いくつかの注意点がありますので、先にチェックしておきましょう。

①まだ日本では実績が少ない
②アサインメントが厳しいと子どもは萎縮してしまう可能性も
③ドルトンプラン教育だけを盲信すると違う分野の能力を見落とす危険性ある
④優秀な子どもになるという科学的なデータは存在しない

ドルトンプラン教育はが日本に伝わったのは大正時代で、軍事国家を目指していた日本には受け入れられませんでした。

その後、40年の歴史を経て再度日本にも広まった教育方法です。

そのため、日本ではまだ実績が少なく、受験に適しているのかなどの蓄積されたデータが存在しません。

本当に優秀な子どもに成長できるのか?偏差値が上がるのか?などの科学的なデータがない状態です。

ですから、中高生から取り入れ、偏差値を上げたい、希望する大学に進学したいなどの場合は、本当に効果があるのかはわかりません。

また、アサインメントが厳しい場合は、計画よりも勉強の進行が遅れてしまい、自己管理能力を養うどころか、子どもが萎縮してしまう可能性もあるでしょう。

ドルトンプラン教育は、ハウスアドバイザーや、専門教師の質にも左右される可能性があります。

また、ドルトンプラン教育では、その子の興味を探求できるメリットがあります。

ですが、ドルトンプラン教育で見つけられない興味・関心があった場合は、逆にその子の長所を見落とす危険性もあるでしょう。

どんな教育方法でも、メソッドを盲信するのではなく、子どもの能力を信じることが大切です。

ドルトンプラン教育の対象年齢と年齢別の教育方法

ドルトンプラン教育の対象年齢は1歳から18歳の高校生までです。

幼児から一貫した教育をすることで能力を発揮できると考えられています。

ここでは、主に幼児教育に焦点を当てて、年齢別の教育方法の例を上げていきましょう。

<ドルトンプラン教育の年齢別教育方法>

対象年齢取り入れたい教育方法
1歳・たくさん話しかけ、いろんな物やことに触れさせる・段階的な母子分離を実施
2歳・自分で好きな玩具を選び、自分で自由に遊ばせる(フリープレイ)・同年齢の子どもとの関わりで社会性と協調生を育む
3歳〜5歳・フリープレイ・プロジェクトを通して電車ごっこや昔の時代になりきるごっこあそび、想像の世界で遊ぶ・ラボを通して、図工・工作を楽しむ・ガーデンプレイで体を動かす・個人による興味関心分野の勉強を深堀する・課題が与えられ学んでいく

※2022年4月時点

※河合塾ドルトンスクールプログラム参照

小学生のアフタースクールでは、興味・関心に応じて、サイエンスやロボティクスなどの専門分野を学んでいくケースもあります。

あくまでも一例で、ドルトンプラン教育では子どもの個性に応じたカリキュラムを組んで学んでいくことが特徴です。

ドルトンプラン教育で家庭に求められるもの・できること

ドルトンプラン教育を取り入れていきたい場合は、他者(お友達)との迎合を正解とはせずに、その子の個性を強みと感じて肯定していくことが大切です。

遊ばせる場合は、フリープレイを心がけ、親が決めるのではなく、子どもの意思を尊重していきましょう。

可能なら兄弟や姉妹、同年代のお友達などとの関わりをもち、社会性と協調性を学ぶ機会を与えてください。

ドルトンプラン教育にかかる費用

ドルトンプラン教育は、専門の先生やハウスアドバイザーなどが必要になりますので、家庭だけで実践することは困難です。

ドルトンプラン教育にかかる費用を河合塾のドルトンスクールを例にご紹介します。

<ドルトンスクール東京校の場合>

入学金300,000円
年間授業料1,290,000円
施設設備費172,000円
年間給食費68,000円

※価格は税抜

※2019年時点

ドルトンスクールは東京名古屋にありますが、入学には、割と高額な費用がかかってしまいます。

ですが、河合塾のドルトンスクールは、本場アメリカニューヨークにある、「THE DALTON SCHOOL」と提携していますので、安心して学べるでしょう。

ただし、ドルトンスクールに入るためには、受験があります。

過去問がネットでも手に入りますので、本格的にドルトンプラン教育を検討したいならまずは、過去問から学んでいきましょう。

集団での子ども行動観察や、保護者の面談もあります。

そのほか、ドルトン東京学園というドルトンプラン教育を採用している学校がありますが、中学校と高校だけで幼児教育は受けられません。

最後に

ドルトンプラン教育は、子どもの興味・関心に合わせた独自のプログラムで能力を伸ばしていく教育方法です。

能力を伸ばすとともに、社会性や協調性を身につけることもできるため、注目を集めています。

ですが残念なことに日本ではまだあまり学べる施設は少ないため、お近くにドルトンスクールがなければ学ぶことはできません。

少しでもドルトンプラン教育に興味があるなら、スクールに入学し、子どもの能力を伸ばしていきましょう。

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