子育て中の「育児疲れ」、感じていますか?
ストレス耐性に強い、弱いの個人差はありますが、誰でも育児中は1度はストレスを感じたことがあるようです。
単なる育児疲れも、積み重なっていくと、産後うつ、育児ノイローゼになってしまいます。予防できる対策方法は、どのようなことがあるでしょうか。
「育児疲れ」とは何か?
赤ちゃんを育てることで、これまでの生活が一変。育児で辛いのは、精神的な疲れも肉体的な疲れも、どちらも一気にやってくること。これが「育児疲れ」です。
赤ちゃんの夜泣きで、24時間、気が抜けない育児がはじまります。そのうえ、洗濯や掃除、料理などの家事負担、仕事への負担もあります。
イクメンのパートナーなら手伝ってもらえればいいですが、仕事が多忙だと、女性1人に育児負担がかかり、ワンオペになってしまうことも。
体力的に辛いのに、子供優先の生活では休むこともできない、1人の時間も持てないのでリフレッシュもできない……。赤ちゃんや幼児との生活で行き詰まりを感じてしまうママもいます。
そして、育児疲れが重なっていくと、うつに近い「育児ノイローゼ」になってしまいます。
育児疲れチェックで「育児ノイローゼ度」をセルフチェック
育児疲れの症状がひどくなると、育児ノイローゼにまでなってしまいます。セルフチェックしてみましょう。
・子供がかわいいと思えない
・イライラしてしまう
・無気力になる
・眠いのに眠れない
・理由なく涙が出てくる
・家事ができなくなる
・子供の泣き声が聞こえる気がする
・子供が泣き止まないと絶望してしまう
・子育てについて執拗なアドバイスを人からされて腹が立つ
・近くに相談できる人がいなくてストレスを感じる
該当項目に多くあてはまるほど、育児ノイローゼ度は強くなります。
特に、母親になりたての女性はホルモンバランスが不安定。「ガルガル期」と言われ、赤ちゃんに触られるだけで人に腹を立てたり、急に悲しくなったりしがちな時期です。
育児疲れの対処法
育児疲れを感じている時、どのような対処法ができるでしょうか。実は、その人がしてもらいたい要望が違うため、必ずしも「こうすれば育児疲れはよくなる」と断言できません。
■赤ちゃんを預ける
育児中、ママはワンオペで1人の時間が取れないことがあります。もし、赤ちゃんを預けたいと思った時に、預けられる体制づくりをしておくことで、リフレッシュすることができます。
例えば……ベビーシッターを利用する、ファミリーサポート(ファミサポ)を利用する、夫や祖父母に預ける
■おしゃべりする
女性は話をすることでストレス解消できていると感じる人が多いです。自分の感情をアウトプットすることで、ストレス解消することができます。
自分の愚痴や悩みを聞いてもらうだけでも、孤独感、心の疲労感を軽くできます。
例えば……学生時代の友人とおしゃべり、パソコンのチャットで会話、美容院に行き担当者と世間話をする
■泣く「涙活(るいかつ)」を取り入れる
流行の「涙活(るいかつ)」を取り入れてみることもひとつです。
「涙活」とは、泣くことでストレス発散をすることを言います。
涙を流す「涙活」が人気の理由は、ストレス物質を排出することもできるから。涙は脳内モルヒネのエンドルフィンに似た物質も含まれているため、ストレス発散になるとも言われています。
参考:https://www.yomeishu.co.jp/genkigenki/feature/130226/
例えば……感動する映画を見る、スマホ小説を読む、少女漫画を読む
■何もしたくない時には「何もしない」
赤ちゃんや幼児と1日を過ごすだけでも親は大変です。何もしたくない時にはあえて「何もしない」時間を作ることも大切です。
パートナーに赤ちゃんを見ていてもらう時間で、1人にお風呂に入ってゆったりする、環境音楽を流して目を閉じるなどもおすすめです。
また、手抜きも正義と考え、時短家電に頼ることも考えてみましょう。乾燥機付の洗濯機、お掃除ロボット、食器洗浄乾燥機などを買って家事を時短する、料理を作るのが手間だと思えばお惣菜やテイクアウトを利用して「料理しない」こともカギ。お惣菜は夕方からだと安くなっていたりして、材料を揃えて買うよりも安いこともあります。
例えば……とにかく眠る、時短できる家電を取り入れる、テイクアウトを利用して料理しない
■専門機関を利用する
育児ノイローゼのセルフチェック項目があまりにも多い、また、わけもなく涙が出る、悲しくなってくるなら、医師などの専門家に相談してみましょう。
そうでなくても、育児方法がこれでいいのか迷った時に聞ける電話での相談窓口があります。対面ではない窓口だと、気軽に相談することができます。
日本助産師会 電話相談:https://www.midwife.or.jp/general/consultation.html
日本保育協会 ママさん110番:https://www.nippo.or.jp/soudan/
セーブ・ザ・チルドレン おやこのミカタ相談窓口:
https://www.savechildren.or.jp/oyakonomikata/anata-no-mikata/soudan/
森永乳業の無料育児相談 エンゼル110番:https://www.angel110.jp/
医師からの診断書があるなら働いていなくても保育所に預けることができることもあります。ワンオペで預ける人がいなくて辛く、日常生活を送りづらいなら、医師など専門家に診断してもらうことも考えてみましょう。
育児疲れ解消の体験談
私も育児ノイローゼに近い状態になりかけました。
特に、2人目。赤ちゃんの頃から育てにくいと感じていて、夜まで寝ない元気な子。当時、上の子もいました。下の子が昼寝をしても上の子は昼寝をしないことも普通。逆のこともありました。
そして、自我の強い子。特に2歳児のイヤイヤ期は大変でした。実は、下の子は3歳児、4歳児の時に発達検査にひっかかったこともあります。買物に行っても暴れて泣きわめくことがあり、育てにくさにストレスがたまる毎日でした。今は、多少は落ち着きましたが、今でも「人と比べないように」心がけながら注意を払って育児をしています。
片頭痛持ちの私は、睡眠不足で肩こりが続くと、頭が痛いせいで何もできなくなります。
幸い、家族も理解してくれるのでなんとかやっていけていますが、子育てがうまくいっているように見えるキラキラママを見ると、正直、比べてしまったりすることもあります。
ですが、そんな私だからこそ、ストレス解消方法として、試行錯誤で取り入れたことはたくさんありました。やってみてよかったことを紹介します。
■テントを大型公園に持っていき昼寝
大型公園に行くことがストレス解消になった例です。
芝生広場でテントを張り、子供とパパは遊んでもらい、ママはテントの中で休憩時間。目元を温めるアイマスクをつけながら外で昼寝をして、開放感を味わいつつリフレッシュしました。
筆者は、子供が生まれてから大型公園巡りを趣味にしていたのですが、だんだんと「この公園には何があるかな?」とレジャーとして楽しめるようになってきました。公園によって、おもしろ自転車、動物とのふれあい、そりすべり、ゴーカートやメリーゴーラウンドなどで遊べることもあります。
中にはゴーカート50円の公園もあり、大興奮。
本当に疲れているとテントで昼寝するので終わってしまうものの、子供と一緒に外に出て空気を吸うことだけでも、意外と気分転換になります。
■ベビーシネマ・キッズシネマで気分転換
赤ちゃんと一緒に行ける映画上映会があります。
例えば、「TOHOシネマズ ママクラブシアター」、「ユナイテッド・シネマ 抱っこdeシネマ」です。
赤ちゃんと2人で家にいると、リフレッシュしたくなります。散歩じゃなく、思い切って少し遠出をしてみることでリフレッシュできました。ベビーシネマ、キッズシネマは、多少、赤ちゃんが泣いてしまっても「おたがいさま」。そして少し明るめの映画館なので、子供も怖がりにくくなっています。内容も子供向けの映画上映会です。
実は、私の場合、ベビーシネマの上映時、疲れすぎて途中でうたたね。でも、それが逆によかったようでした。映画館を出る頃には少し眠れたせいで、すっきり。子供たちも映画館で映画を見ていい経験ができたみたいで満足気でした。
■スーパー銭湯のあかすり
家族でスーパー銭湯に行き、癒し目的で、あかすりをやってもらうことにしました。
断られたらお風呂だけ楽しもうと思ったのですが、あかすりのおばちゃんは、子供に話しかけてくれ気遣ってくれました。一般的なマッサージ店だと子供同伴していいのかわかりませんが、スーパー銭湯では、あかすりの部屋内に一緒に入ることができて、ママはリラックス。頭皮マッサージまでしてくれて、この時も脱力して、少し眠ることができました。
あかすりじゃなく、エステやマッサージ、リフレクソロジー、アロマテラピーなどもいいですよね。癒し目的のサービスを「やってもらう」ことでリラックス、リフレッシュできます。
最後に
勝手にアドバイスさせてもらうと満点育児じゃなくて大丈夫。
息抜きしつつ、自分へご褒美のプレゼントを与えつつ、適度にストレス解消していかないと、育児ノイローゼになってしまう人も多い子育て。
私も1人目育児の時よりも、2人目育児の時に辛さを感じました。
幸い、自分自身の「こうしてみるとストレス解消できる?」を次々に試してみたところ、うまくいったこともちらほらあり、今でも、ストレス解消しながら育児をしています。
個人の体験談ですが、役立てられたら嬉しいです。
少し成長すると、習い事に1人で行けたり、お友達と遊んだりできるようになります。赤ちゃん、幼児の頃も後から思い返すとあっという間という口コミも。
子育ても永遠に続くわけではないことを理解すると、気持ちも楽になるかもしれません。